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東芝日曜劇場「終りの一日」
- 作品No
- ST-00283
- 放送年
- 1975年
- 放送系列/制作局
- TBS系/北海道放送
- 脚本家
- 山田太一
- 単発/連続
- 単発
- 受賞歴
- 『ドラマ』掲載脚本
- 作品紹介
- 北海道増毛町で32年間中学教師を務めた女性が、 校長に疎まれて退職に追い込まれる。その送別会で、送られる自分が酌をしてまわる悔しさ。身寄りのない彼女はその深夜に、自分を慕って訪ねて来た男子卒業生に、狭い田舎町で遠慮しながら生きてきた息苦しさを打ち明ける。そして夜も更けると、戦死した夫の慰霊で訪れたアッツ島での悲痛「誰の骨か、誰の靴か、誰の茶碗かわからないけど、みんな、自分の亭主のもんだと思っり・・・手を合わせて、泣いた」をぶちまけ、表通りの真ん中で軍歌を狂ったように歌う。しかし朝になると、かつての嫁ぎ先の廃屋を訪れ、そうった想い出を慈しむかのように微笑む。 主演の北林谷栄はスタッフへの手紙で、山田太一の簡潔でみがかれたセリフと言葉をテレビではなかなかめぐりあえないと称え、その感傷性の排除が深い悲哀感をつくり出している、と絶賛していたと言う。
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