土曜ドラマ・山田太一シリーズ
男たちの旅路 第1部第一話「非常階段」
- 作品No
- ST-00188
- 放送年
- 1976年
- 放送系列/制作局
- NHK
- 脚本家
-
山田太一
- 単発/連続
- ミニシリーズ
- 受賞歴
- 「テレビドラマ代表作」
- 作品紹介
- NHK・土曜ドラマの脚本家シリーズの第一弾。
警備会社の司令補・吉岡慎太郎は特攻隊の生き残りで、戦後生まれの若者の生き方を苦々しく思っている。こ土曜ドラマ・脚本家シリーズの第一弾「山田太一シリーズ」の第一話「非常階段」では、その吉岡の下に若い柴田竜夫と杉本陽平が配属されてきて、ことあるごとに反発する。吉岡はそんな彼らにまず「君たちは弱いんだ。それを忘れるな」とその強がりに釘をさす。そして警備するビルで、後に入社してくる島津悦子の飛び降り自殺を救ったとき、「俺は若い奴が嫌いだ!戦時中の若い奴は・・・死ぬことにも、生きることにも、もっと真剣だった」と戦後世代への苛立ちを炸裂させる。
しかし作者の山田太一は、そんな吉岡の思いに対して、若い杉本に「そういう連中が昔、戦争をしたんだよ!」とも言わせる。吉岡を演じる鶴田浩二の特攻隊への思いを採り入れるだけでなく、それをさり気なく批評するところに、戦後民主主義にこだわる山田太一の真骨頂がうかがわれる。山田太一シリーズで、世代間の価値観のズレが一番よくわかるのがこの「非常階段」で、以降は警備の対象となるところの人間模様が主題になっていく。
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