スペシャルドラマ「今朝の秋」
- 作品No
- ST-00328
- 放送年
- 1987年
- 放送系列/制作局
- NHK
- 脚本家
-
山田太一
- 単発/連続
- 単発
- 受賞歴
- 「テレビドラマ代表作」/ギャラクシー奨励賞
- 作品紹介
- 後期高齢者の父親・宮島鉱造(笠智衆)が知る中高年の息子・隆一(杉浦直樹)の余命三か月。父はやつれた息子に茫然となりかける言葉もない。だから見舞いに来た別れた妻に「わしゃ、口をきく気はない!」などと当たり散らす。息子は死の予感に怯え、「私には何もありゃしない・・・もうじき死ぬというのに」と泣きじゃくる。両親の離婚、夫婦の亀裂、隆一は仕事ばかりでなく家族さえももなくなったように思えたのだ。そういった家族の葛藤の後、鉱造は唐突に「おい、行かんか」と長野県蓼科高原の侘び住まいに誘う。そして、父と子は残りの時間を家族と共に過ごそうとする。そして色づき始めた秋の樹々を眺めながら、老いた父は「先のことばかりいうな!今を楽しめ」と穏やかに微笑み、息子は家族が戻ってきたこともあってか安らかに涙を浮かべる。
この笠智衆の微笑と杉浦直樹の安らかな涙が、巡り巡るものとしての生と死を受け入れて、今を生きる清々しさを美しく伝えている。
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